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式典では、入所者と職員が全員で故郷への思いを込めて「ふるさと」を合唱した=26日午後3時すぎ、菊池恵楓園 今年4月に開設100年を迎えた国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(熊本県合志市)の記念式典が26日、同園であり、入所者や職員ら約250人が出席。偏見と差別にさらされた苦難の歴史をかみしめた。
式典では入所者自治会会長の工藤昌敏さん(79)が、病気への世間の差別や自身が体験した苦しみを切々と語った。患者は家族からも追われたこと、特効薬普及後も強制隔離が続いたこと、妊娠7カ月の妻が強制的に中絶させられたこと…。
「今年4月、ハンセン病問題基本法が施行されたが(入所者には)古里を失った独りぼっちが多い」と語ると、会場は静まり返った。
原田正孝園長は、恵楓園の将来構想の一環として、園内に記念植樹し「恵楓の森」を残す計画を紹介した。「30年後、50年後に、われわれがいなくなっても、森を市民の財産にしたい」。そんな思いを込めている。
式典後、ある入所者は「恵楓園は医療体制が充実し地域との交流も進んだ。無念の思いで亡くなった先達に、今の園の姿を見せたい」と語った。
式典は当初、全国の国立療養所関係者を招く予定だったが、新型インフルエンザの感染拡大を受けて、入所者と職員だけの開催となった。
恵楓園は1909年4月、九州各県連合立の「九州癩(らい)療養所」として定員150人で開園。官民一体で患者を収容する「無らい県運動」の拡大で増床しピーク時の58年には入所者1734人となった。現在は高齢化に伴って減少し404人。
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